EVではないが、PHEV(プラグインハイブリッドモデル)ということで今回紹介したいのがフェラーリSF90ストラダーレだ。
電動パワートレインを搭載したミッドシップ四輪駆動ハイブリッドV型8気筒ターボのフェラーリ初のPHEVである。
フェラーリのラインナップ最高峰に位置し、世界限定499台の生産をすでに終了している。
ハイブリッドシステムの開発に際しては軽量化を徹底しており、システム搭載に伴う重量増を抑制しているのが特徴だ。
走行性能について
SF90ストラダーレは、PHEVなので起動時はV型8気筒ターボのエンジン音ではなく電子音が聞こえてくる。そのため、とても静か。
フェラーリらしさがないのは違和感かもしれないが、市街地を走るのには丁度いいだろう。
EVのみで時速135kmまで出せるので、特別な加速を要求しない限り、エンジンはかからないようになっている。エンジンが稼働すると、出力の一部を充電に分配することも可能。
エンジンにモーターが加わったことで、加速がフラットになっている。スルスルと加速していくのはPHEVのSF90ストラダーレの特徴といえるだろう。
また、コーナリング時には前輪のモーターが加勢してくれるので、曲がりやすくなっているのも恩恵の一つといえる。
公道で走る範囲であれば、どんなコーナーでもスムーズ。しかし、エンジン音や操縦感覚はまぎれもなくフェラーリのものである。
気になる航続距離は
駆動は前側にある2つのモーターが担当している。そのため、フェラーリ初のFFモデルといっていいかもしれない。
モーターのみで走行できるモード「eドライブ」の最大航続距離は25kmの走行が可能。
「ハイブリッド・モード」の場合、基本EV走行で、バッテリー残量に応じて適切に切り替えるため、バッテリー残量を気にする必要がなく、フェラーリでも燃費がいい。
リチウムイオンバッテリーの容量は7.9kWhで、普通充電ポートをリアカウル上面に備えており、バッテリーの充電が可能となっている。
2025年には、フェラーリ初のEVを発表する予定
レースからのノウハウを応用しつつ、今までのノウハウと共通点を活用しながら開発を進めていく。
EVに搭載されるバッテリーはフェラーリのイタリア・マラネッロ本社工場にてハンドメイドで組み立てる計画となっている。
2025年に発表される予定のEVはフェラーリの名前にふさわしいものとなるだろう。