ジャガー初のEVであるI-PACE。前後のオーバーハングを切り落としたスタイリングはSUVのようにも見えるし、ハッチバックのようにも見えるが、ジャガーのいちモデルとして認識できる外観だ。
ちなみにジャガーはI-PACEをジャンルとして「エレクトリック・パフォーマンスSUV」として定義している。
全長は4695mm×全幅1895mmと相当ワイドである。2990mmのホイールベースは、エンジンレスということを活かして室内空間は広めだ。
室内はただ広いだけではなく、センタートンネルやトランスミッションの張り出しがないため、足元まで広々。収納スペースも充実している。
シートはスポーティーな作りのため、後席の足元も広い。
走行性能について
パワートレインはフロントとリアのアスクルを一体化させたモーターを前後に2つ配置しており、アクセルを踏み込むと同時に四輪にトルク配分を行い、294kWの最高出力を発揮する。
加速は静止から100km/hは4.8秒となっている。
運転するとEVらしく、とにかく車内が静か。当たり前といえば当たり前だが、不快な音は一切ない。
ボディ剛性が高く乗り心地も抜群。ハンドルはレスポンスが早いので、ハンドルを切ると素早く反応してくれるので、気持ちよく運転できるだろう。
電気自動車のF1であるフォーミュラEのサポートレースでI-PACEのワンメイクレースが行われるほどだから、SUVというよりはスポーツカーに近いといっていい。
気になる航続距離は
WLTCモードで438kmという航続距離は十分に実用的といえるだろう。
給電口は2か所にあり、右フロントフェンダーには普通充電用、左フロントフェンダー部にはCHAdeMO規格の急速充電用を備えている。
急速充電で、50kWのCHAdeMOを使った場合、85分で80%まで充電できる。
I-PACEには回生ブレーキと機械式ブレーキを一体化した電動ブレーキ・サーボを搭載している。
ブレーキの回生量は「high」と「low」の2段階から選べて、シングルペダル・ドライビングが可能に。
シングルペダル・ドライビングとは、アクセルペダルから足を離すと回生ブレーキが作動し、実際にブレーキペダルを踏まなくても車を完全に停止させることができるEVだからできる機能だ。
アクセルペダルから足を離すと最大0.2Gの制動力が発生し、ブレーキペダルを踏むとさらに0.2Gの回生ブレーキが発生。合計0.4Gが発電される。